アキレス腱炎は使いすぎによるオーバーユース症候群のひとつで、スポーツ障害としては頻度の高いものです。繰り返しのストレスによりアキレス腱に微細な部分断裂や瘢痕化(はんこんか)(きずあと)が生じており、腱の変性が認められます。
アキレス腱は薄い膜(パラテノンといいます)でおおわれていますが、この部分に炎症を生じた場合をアキレス腱周囲炎といいます。
この両者は同時に発症していることも多く、厳密に区別することは難しいです。
またアキレス腱付着部に生じるアキレス腱滑液包炎(けんかつえきほうえん)という症状がありますが、これはよく「踵が痛い」と言われる方に多く、両者とは別の症状となります。
🔷発生のメカニズム
加齢変化のひとつである腱の変性がベースにあるため、中年以上の市民ランナーやウォーキングをしている人に多く発症します。
使いすぎが原因しているために、
運動量と発症には密接な関係があり、
不適切なトレーニング方法が原因していることもあります。
また柔らかいグラウンドや不整地でのランニング、
ジャンプなどの繰り返しにより、腱に牽引ストレスが加わります。
足首が不安定な場合や接地時に足首が強く回内(踵の外捻り)した走り方をする場合、
アキレス腱の内側に強い牽引力が加わり続けることで痛みが生じます。
🔷症状
アキレス腱の中央あたりが腫れ、押さえると痛みが増強します。
また急性期には発赤します。
特に朝起きた時の歩き始めに痛みが強く、
症状が進行すれば安静にしていても痛いことがあります。その際には足首を背屈(はいくつ)することで痛みが増強してきます。
アキレス腱周囲炎では足関節を動かすとアキレス腱にきしむような摩擦音が聞こえることがあります。
🔷治療
この症状は、
関節の位置関係の不良や負担のかかる使い方によるオーバーユースです。
したがって受傷直後の炎症期では、局所の安静が大事です。
そしてーピングなどでの固定や
踵を高くして足首を鈍角にしてアキレス腱への負担を取り除いていきます。
当院では、
早期回復のため根本的な改善を目的としたケアを行い
局所の安静期から関節の位置関係を整えていくことを行っています。
具体的には足部、足関節、膝関節、股関節、骨盤の関節の位置関係を整えていきます。
特に動画でも紹介している『しゃがみテスト』で膝が足の指先に対して内側に入ってしまう方は、膝から下の骨(脛骨)が外旋し、距骨下関節は回内するためアキレス腱に過度な負荷を与えてしまいます。
まずはその関節の位置関係を整えていきます。
今後同じような症状を繰り返さないために、
負担のかかる使い方を改める必要がありますが、
その前に使い方を改めるにも
その使い方にブレーキをかけてしまって負担のかかってしまう使い方になってしまっているところを緩めていく必要があります。
硬くなった局所に加わるストレスを減少させるということです。
ここで行っておきたい治療は、当院の組織間リリース(癒着剥がし)という技術です。
くっつきあってしまっているところを剥がして本来あるべきスムーズな動きを引き出していく治療です(具体的には腓腹筋と長趾屈筋を、屈筋支帯とその下を通る後脛骨筋や長母趾屈筋、長趾屈筋を剥がしたりします。)。
これを行うことにより、ストレッチやマッサージでは得ることができない、良くなった動きの持続を得ることができます。
根本改善を目的としたケアの秘訣はここにあります。
そして
炎症期が終わったら早速使い方を改めることを行っていくことができるのも当院での特徴です。
◇こちらは当院での運動療法の一部です。
あなたのアキレス腱炎(アキレス腱周囲炎)を繰り返さない方法は、
「痛みを起こしている症状(痛いところ)に対してではなく、
その原因(全身)に対して、
適切な治療を行なうこと」です。
「施術の前後で体の変化が体感できる」
北千住駅より徒歩3分にある千住スポーツケア整骨院
☎03-5284-8081(予約をしていただけるとスムーズです)
北千住の方だけではなく
草加、越谷、春日部、三郷、流山、守谷、つくば、松戸、柏、我孫子など
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