こんにちは!
千住スポーツケア整骨院です。
本日も症例をご紹介していきたいと思います。
今回はブログのタイトル通り、手の第2指(人差し指)のPIP関節(第2関節)脱臼骨折です。
受傷機転はソフトボール中に指にボールが当たったとのことでした。
詳しい説明の前に指の解剖学についてお話したいと思います。
画像は左が手の平、右が背側になります。
親指を除く指の骨は末梢(指の先)から末節骨、中節骨、基節骨、中手骨という骨で構成されており
中手骨は手の平の中に存在しています。
DIP関節(第一関節)とPIP関節の違いとしては、筋の付着の仕方が違います。
画像の通り手の平側では浅指屈筋が二又に分かれ中節骨に付着し、
その間を深指屈筋が貫き末節骨に付着します。
背側では末節骨、中節骨ともに総指伸筋という同一の筋が付着しますが、
中節骨には変わった付着の仕方をします。
右の画像でPIP関節に付着する際に3つに枝分かれをしています。
両サイドにあるのが側索、真ん中にあるのが中央索です。
そして、画像には映っていませんが、指が横に曲がらないように防ぐための側副靭帯やPIP関節の掌側に掌側板という組織も存在します。
さて、長々と解剖学についてお話してきましたが症例紹介に話を戻します。
冒頭にも書いたように受傷機転はボールが指に当たったとのことでした。
受傷後、ご自身で関節を元の位置に整復し、指を冷やしながら来院されました。
幸いにも整復が綺麗にできていて、自発痛はあまりひどくありませんでした。
圧痛は若干あったものの、左右の動揺性もなく血腫も見られず、
患者様ご自身もかなり冷静でした。
アルフェンスで手関節(手首)から指先まで固定を施し、整形外科に送りました。
実際にPIP関節を脱臼すると中央索が切れたり掌側板が嵌頓(はまり込む)するなどして
スワンネック変形やボタンホール変形(下の画像)を起こすことや
側副靭帯を損傷して側方への動揺性が出ることも多々あります。
今回の症例の場合はレントゲンにて掌側板による剥離骨折が見られましたが
その他の組織の大きな損傷はありませんでした。
固定は受傷後1週間はアルフェンスにて指先から手関節まで固定を施しましたが
その後2週目からはADL(日常生活動作)を考慮し指のみのアルフェンスに変更しました。
おおよそ今回の骨折の症状ですと、
2週間から3週間の固定をすることで骨はくっついてきます。
案外「こんなことで!」といったケガで骨が損傷していることがありますので
「これくらいなら大丈夫!」と言わず、
まずは医療機関の受診をオススメします。
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