骨端軟骨はご存知ですか?
幼小児特有のケガです。
今回は骨端軟骨の説明を交えながら骨端軟骨の損傷について説明していきます。
まずは骨端軟骨の説明からです。
骨の成長は成長ホルモンがこの骨端軟骨に刺激を加えることで、
細胞分裂が促進され骨が成長していきます。
他にも骨への長軸方向への圧が骨端軟骨に刺激を加え成長を促します。
※バスケ、バレーの着地など
骨端軟骨とは、小児の骨に存在し、骨の成長に関与する部分です。
成長軟骨、骨端線など様々な呼び方があります。
赤ちゃんの前頭部がペコペコするのも
大まかに言うとこの一種です。
骨は男性が約18歳、女性が約16歳で成長が止まりますが、
これは骨端軟骨の閉鎖(軟骨の骨化)したことを指します。
上の画像では赤〇の部位に骨が2つあるように見えますが、実は1つの骨です。
骨端軟骨は軟骨のため、レントゲンには映らないため
この様に分離して見えてしまいます。
では、骨端軟骨の損傷とは?
簡単に言えば骨折の中の1つです。
小児の骨は骨膜が強靭でコラーゲンを豊富に含み、石灰化している部分が
成人に比べ少ないため、骨に弾力があります。
骨折するほどの外力が成人の骨に加わればポキッと折れますが
小児の骨に加わった際は、その弾力から完全に折れることは少なく、
力学的に脆弱部である骨端軟骨周辺に損傷をきたすことが多くなります。
※枯れた木の枝を折った際は簡単に折れますが、
新緑の枝を折っても水分量が多く線維がしっかりしているので曲がるだけで折れないのと一緒です。
この骨端軟骨の損傷はソルターハリスの分類という
分類があり、Ⅰ型~Ⅴ型まであります。
Ⅰ型(骨端線離開)
Ⅱ型(骨端線離開+三角骨片)
発生頻度が高いです。
Ⅲ型(関節内から骨端線まで骨折が及ぶもの)
Ⅳ型(関節内から骨端線をまたぎ、骨幹端まで及ぶもの)
骨端線が剪断されていることから成長障害、変形を残すなど予後が悪いです。
Ⅴ型(骨端線が圧挫されたもの)
Ⅳ型と同じく予後が悪いです。
以上のように分類されます。
カッコ内は説明です。
Ⅰ型からⅢ型に関しては、正しく整復が施されていれば
骨の成長にも大きな影響は出ず、予後は良好です。
しかし、Ⅳ型とⅤ型のように明らかに骨端軟骨の損傷が強い場合は
変形して骨が癒合したり、成長にも影響が出てきます。
小児の骨折は保存療法が基本ではありますが、
状態によっては手術が必要になる場合もあります。
逆に、骨端軟骨周辺での骨折による血腫が骨端線に触れると
成長が刺激され過成長を起こすことがあります。
以上のようなことから、骨端軟骨の損傷は今後の成長を
妨げてしまう可能性もあります。
医療機関を受診した上で適切な処置が必要です。
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