こんにちは。
今回は階段の上り下りや、正座をした際に
『膝の内側が痛い』という症状を訴え来院された患者様の症例報告です。
初診時の検査では、以下のような状態でした。
・患側寛骨後傾位
・開排にて患側に張り感
・健側<患側の下腿内旋位
・片足スクワットによるニーイン
・鵞足に圧痛
・ランニング時、階段昇降時の鵞足への疼痛
・しゃがんだ時の膝の漠然とした痛み
※鵞足の説明と鵞足炎についてはコチラ
その為、最初は骨盤を整える他に、薄筋と縫工筋の癒着を剥がす施術で
鵞足への負担を減らす施術を行いました。
2回目来院時には膝窩で下腿の内旋を制限する組織の癒着を剥がしましたが、
膝内側の痛みが残存していたため、内側側副靱帯と鵞足の癒着を剥がしたところ
疼痛が消失しました。
しかし、3回目以降の来院時に正座をした際に大腿の内側が痛いとの訴えがありました。
内側広筋を緩めたところ痛みが消失しましたが、
次の来院時には痛みが再現しておりました。
そこで1フィンガーテスト(1本の指で痛い箇所を指さしてもらう)を行ったところ
内側広筋上にコリコリとした組織を触れたため癒着を剥がしたところ
痛みが消失しました。
痛みの正体は「伏在神経」でした。
伏在神経は大腿神経の分枝で、大内転筋の腱膜が形成する内転筋管を通ります。
内転筋管を出た後はそのまま下腿内側へ伏在神経は下降しますが(内側下腿皮枝)
一部は膝蓋骨の内下方へ枝を伸ばします(膝蓋下枝)。
下の右の図では17番の神経が内側下腿皮枝、18番が膝蓋皮枝です。
伏在神経は内側広筋と縫工筋の間を走行しますが、
癒着や絞扼を起こすことで、大腿内側や下腿内側の感覚異常を来します。
今回の場合は伏在神経が内側広筋と癒着を起こすことで
正座で内側広筋が伸ばされた際に伏在神経も引っ張られ痛みを出してました。
伏在神経自体は触ってみたところ、直径1~2mmほどの神経組織のため
筋の硬結と間違えてしまう場合もあるかもしれませんが、
しっかり触れていくとコリコリとした組織で、硬結とは間違う感触でした。
今回の施術ではこの伏在神経の癒着を後方へ剥がしていくことで
癒着による制限はもちろんのこと、元の神経の走行へ導いたため
膝を屈曲した際にも負担がなくなりました。
ランナーの方で膝内側の筋肉にハリ感を覚えていらっしゃる方も
この伏在神経の癒着が絡んでいることも多々あります。
同じようなお悩みをお持ちの方は是非!
「施術の前後で体の変化が体感できる」
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