こんにちは!
今回も外傷の症例紹介です。
ご紹介するのは、『舟状骨』の骨折です。
舟状骨は手と足に存在しますが、今回は手の舟状骨の骨折を紹介しようと思います。
この骨折は見逃されやすい上に、場合によっては骨が壊死してしまう骨折です。
今回もまずは骨折の概要をお伝えしていきます。
舟状骨とは、ちょうど手首の辺りに存在する手根骨の中の1つで、
名前のように舟のような形をしています。
体表からでは、長母指伸筋腱と短母指伸筋腱で構成される
スナフボックスから触ることができます。
その為、手をついて転倒した際にスナフボックスに痛みがあった場合は
捻挫だけでなく、舟状骨骨折の疑いも視野に治療を進めていく必要があります。
レントゲンで見逃してしまい、数週間後に骨折線が出てくることも
非常によくあります。
陳旧性の場合では脱力感や運動制限が出てきてしまいます。
この舟状骨骨折ですが、分類として4種類あります。
①結節部骨折
②遠位1/3部骨折
③中央1/3部骨折
④近位1/3部骨折
この中で、特に気をつけなければいけないのが
中央1/3部、近位1/3部骨折です。
舟状骨に栄養を運ぶ栄養血管は、他の血管と違い
遠位から近位に向かって血管が走行する部位があります。
骨折によりその部位の血液供給が阻害されてしまうことで
舟状骨近位1/3部が壊死してしまいます。
舟状骨骨折は、特に骨折端に剪断力が加わるためズレやすく
阻血性壊死だけでなく偽関節(骨が癒合しない)になる可能性も高いため
場合によっては手術によるボルト固定も必要とします。
保存療法では、最大で12週ほどの固定が必要となります。
では、症例のご紹介です。
6/24
転倒した際左手根部をつき負傷。
7/1
整形外科で診てもらうも骨には異常がないということで
手関節の捻挫という診断になりました。
7/14
20日程たち痛みが変わらないとのことで当院に来院。
症状:
左手舟状骨圧痛(+) ー スナッフボックスに著明な圧痛あり
第1指末梢からの軸圧痛(+)
橈、尺屈にて舟状骨に疼痛(+)
症状から舟状骨骨折の疑い、近医で検査。
骨折の疑いはあるからMRIを撮ってみる必要があるとの助言を頂き、患者様
が埼玉県在住でしたので紹介状を書き行きつけの病院でMRIを撮り「舟状骨骨折」の診断となりました。
よく見てみるとこの赤〇の部分に骨折線が確認できます。
固定はシーネとプライトンorアルフェンスで固定しました。
前述の通り、埼玉県在住の方でしたので、
後療は当院では行えませんでしたが、
現在は問題なく過ごせているとのことで安心です。
お困りの方は一度ご相談ください。
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