こんにちは。
野球で特に言われていることが多い肩のインナーマッスルである『ローテーターカフ』。
肩という可動域が非常に大きい関節において、ローテーターカフの働きはとても重要です。
今回はローテーターカフの働きやうまく使えない状況に陥るとどのようなことを引き起こすか説明していきます。
まずはローテーターカフについてです。
ローテーターカフは回旋筋腱板ともいわれ、
・棘上筋
・棘下筋
・小円筋
・肩甲下筋
以上の筋肉をまとめてローテーターカフと言います。
ではそれぞれの役割から説明していきます。
棘上筋
棘上筋は肩の外転(腕を外側に挙げる)の最初の30度までで特に働きます。
棘上筋は肩の関節の上部を走行します。
棘下筋
棘下筋は肩の外旋(肘の内側を外に向ける方向の捻り)をします。
棘下筋は肩の関節の後方を走行します。
小円筋
小円筋は棘下筋と同様に肩の外旋をします。
肩の後方を走行しますが、棘下筋より下に存在します。
肩甲下筋
肩甲下筋は肩関節の内旋(肘の内側を内側に向ける)をします。
肩の関節の前方を走行します。
※1枚目から棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋
ローテーターカフはこの他にも、全体としての役割もあります。
まず1つ目は、肩関節の安定化です。
肩の関節は骨頭(上腕骨)に対して関節窩(受け皿)が非常に小さいです。
関節唇という軟骨で補われてはいますが、ローテーターカフはも安定化においての役割をしております。
2つ目は関節の性質でもある『滑り』と『転がり』の作用を引き出しています。
滑りと転がりとは、関節運動においてただ関節内で骨が転がることによって起こるだけでなく、滑りがあることによって関節同士の衝突を回避しています。
例えば肩関節の外転ではただ関節内で上腕骨頭が回るだけでなく、上腕骨頭は下方に滑りがあることによって衝突しないようになっています。
この上腕骨頭が下方に滑るために機能してくれるのが、棘上筋と肩甲下筋です。
特に棘上筋が下方に引っ張るためによく使われている筋肉で、肩甲下筋は筋肉の走行上、約20度ほど転がりが生まれると下方への滑りを助けてくれます。
棘下筋と小円筋は、肩関節外転時にうまく作用できないと、上腕骨の外旋が生まれません。
この上腕骨の外旋は上腕骨の外転時に上腕骨の大結節が組織を挟み込んだり、他の組織と衝突しないように必要な動きになります。
特に小円筋については関節を包む袋である関節包という組織と結合している部分があるため、挟み込まれないように肩関節の外旋の際は棘下筋より早く筋活動が起こります。
インナーマッスルが使えないと起こってくる症状として、『インピンジメント症候群』が代表的です。
この症状については、また別の記事でご紹介していきますね。
冒頭でもご紹介したように、肩は非常に可動域が大きい関節の為、その分痛みを出してしまうリスクが非常に高い関節です。
そんな肩関節の安定化を図るためには、ローテーターカフの活躍は必須ですが、肩のアウターの筋肉(三角筋など)が過剰に反応してしまうと、ローテーターカフがうまく働けない状況が起きてしまいます。
当院では、まずアウターの筋肉が過度に反応しないように組織間リリースを用いて関節を正しい位置に戻しつつ、過緊張を取り除いていきます。
組織間リリースとは、組織間をリリース(解放)するという意味で、組織同士の癒着を剥がし、組織の滑走性を回復させる施術です。
ストレッチやマッサージでは得ることのできない効果と効果の持続を得ることができます。
その上でローテーターカフがしっかり反応できるようにエクササイズをしていきます。
少し長くなってしまうので、こちらもまた別の記事にしていきますね。
次回に乞うご期待!
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