こんにちは。
皆さんは、ストレッチポールはご存知でしょうか?
体操の世界選手権?オリンピック?でテレビ中継に映ってからは、世間的な認知もかなり広まったかと思います。
通常の体幹部を整える使い方の他にも、エクササイズに用いたり筋膜リリースに使われたりと使う用途は利用者によって様々です。
特にセルフケア動画を見ていても、大腿外側(太ももの外側)の筋膜リリースに用いられる場合が多いです。
筋膜リリース自体はかなり有効な手法ではありますが、1歩間違えると逆にリスクもあります。
今回は有効性については皆さんご存知かと思いますので、ストレッチポールによる筋膜リリースによるリスクについて紹介していこうと思います。
では、まずは大腿外側の筋群についてです。
大腿外側の筋肉は主に収縮することで股関節の外転や寛骨(骨盤を形成する骨の1つ)の後傾に作用する筋肉です。
代表的な部分としては
・大殿筋
・中殿筋
・小殿筋
・大腿筋膜張筋
といったところでしょうか。
良くストレッチポールで筋膜リリースを行う際に狙う外転筋群としては、正確には筋肉ではないのですが大殿筋と大腿筋膜張筋が結合する腸脛靭帯という靭帯部分です。
※クリニカルマッサージより
この外転筋群が硬くなると立位において、腰の仙腸関節が開くストレスが生まれ腰痛の原因になります。
他にも大腿筋膜張筋(あまり関与は大きくないが大殿筋も)が硬くなると、腸脛靭帯が引っ張られランナー膝(腸脛靭帯炎)に繋がってきたりもします。
筋膜リリースについて。
筋膜リリースとは筋肉を覆っている膜(筋膜)に圧迫と牽引を加えることで筋膜を緩めていく手法です。
ご自身でも簡単にできるケア方法で軽くなる感覚も得られるのでセルフケアには非常に有効です。
ではリスクとは?
筋膜リリースは水面に張ったサランラップを伸ばすように弱い力でも十分なのですが、ストレッチポールに下肢を乗せてリリースを行うと圧迫が少し強すぎます。
痛い方が多いかと思いますが、無理をして行うことで炎症が起こります。
その炎症によって腸脛靭帯とその下の外側広筋に癒着が起こり、滑走性が失われてしまいます。
滑走性が失われると外側広筋が働く場合(膝を伸ばす)にも腸脛靭帯が引っ張られるため、負担がかなり増えてしまいます。
繰り返し筋膜リリースを行うことで即時効果は非常にあるのですが、この滑走性が失われた状態のままだと過度に負担が掛かってしまいます。
負担が掛かる筋肉が寛骨を後傾させる筋肉の為、ランニング中に腰を立てて走れなくなってしまいます。
特に骨盤が後傾している状態では推進力を生み出す大腿後面(ハムストリングス)を使いづらく、ストップ筋である大腿前面(大腿四頭筋)ばかり活躍してしまいます。
上記のようなお悩みを抱えている方は、大腿外側に過度に負担が掛かっている可能性が高いです。
ではどのように改善したらいいでしょうか?
まずは腸脛靭帯と外側広筋の滑走性を取り戻すために、組織間リリースを行います。
組織間リリースとは、組織同士の癒着を剥がすことで本来の滑走性が取り戻されるため負担がかなり軽減されるとともに、ストレッチなどでは得られない効果の持続が得られます。
滑走性を取り戻す以外にも有効なエクササイズがあります。
原因も含めて説明をしていきたいのですが、長くなってしまいますのでまた別の記事に。
思い当たる節がある方はそちらの記事も是非ご覧ください。
最後に筋膜リリースは非常に即時効果もある施術です。
強さや頻度などにリスクがあるというということをご理解いただければと思います。
この記事は筋膜リリース自体を否定するわけではありませんのでご理解ください。
「施術の前後で体の変化が体感できる」
北千住駅より徒歩3分にある千住スポーツケア整骨院
☎03-5284-8081(予約をしていただけるとスムーズです)
北千住の方だけではなく
草加、越谷、春日部、三郷、流山、守谷、つくば、松戸、柏、我孫子など
北千住を経由されている方には便利な21時30分まで受け付けをしております!